顕微鏡で何が見える? 倍率と見えるもの
実際に顕微鏡を使うと何が見えるのでしょうか。倍率と見えるものをまとめてみました。
顕微鏡の倍率20倍から40倍で見えるもの
顕微鏡の倍率が40倍だと、0.005mmの粒子が点として見えます。虫の複眼、ミジンコなど肉眼でも見える程度の小動物、塩や砂糖やビタミンCなどの結晶、タオルや化学繊維などの布といった身近なものの観察に向いています。
20倍から40倍程度で紙幣を拡大してみると、肉眼ではなかなか読めない隠し文字が読めておもしろいですよ。
顕微鏡の倍率100倍から200倍で見えるもの
顕微鏡の倍率が100倍だと、0.001mmの粒子が点として見えます。肉眼では判別が難しいミドリムシ、ゾウリムシ、プランクトン、葉の裏の気孔、茎の横断面の葉脈など、理科の実験で見たことのあるものが多いですね。印刷物の表面などを観察してみてもおもしろいです。
倍率を200倍まで上げると、アオカビの菌糸の先についた胞子嚢や、蚊の触覚の作りなども観察できます。何となく本格的な感じですね。
顕微鏡の倍率400倍で見えるもの
顕微鏡の倍率が400倍だと、0.0005mmの粒子が点として見えます。倍率が400倍まで上がると、細胞の形が見えてきます。花の花粉、蝶の鱗粉などのほか、口内細菌が動いている様子なども観察できます。
顕微鏡の倍率600倍から1000倍で見えるもの
顕微鏡の倍率が600倍だと、0.0004mmの粒子が点として見えます。髪の毛のキューティクル、葉緑体の動き、血球などを観察できるため、かなり大人の科学といった感じですね。ちなみに、精子が動いている様子を観察する場合は、500倍から600倍程度がよいそうです。
顕微鏡の倍率が1000倍だと、0.0003mmの粒子が点として見えます。染色体や細胞内構造が観察できるようになります。これ以上の倍率は、あまり意味がないと言われています。